保津川下りの日帰りバスツアーを選ぶポイント

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保津川下りと言えば亀岡から嵐山までの渓流を、小舟で下る京都でも人気の観光スポットの1つです。美しい保津峡の景色を楽しみながら、ダイナミックに川を下る体験は一度は味わってみたいものでしょう。ここではメインとなる保津川下りについてやツアーで一緒に巡る候補地の詳細、日帰りバスツアーの選び方に関して解説します。

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保津川下りとは

京都府の南部・丹波高地の亀岡市から、嵐山にかけて遊覧船で渓流を下るという京都でも人気の観光スポット・レジャーの1つです。日本最長である約16kmもの距離を遊覧する保津川下りは、世界にもその名が知られています。

保津川下りの起源はさかのぼること慶長11年(1605年)、京都の豪商・角倉了以が物資輸送のために水路を整えたことが始まりです。

現在のように観光目的で利用され始めたのは明治時代からのことで、近年は年間で30万人もの観光客が訪れるほどの人気スポットになっています。遊覧時間に関しては平常時は90分、水が少ない時期は2時間ほどです。外の美しい風景が見やすいように座敷船のスタイルをとっており、冷え込む時期は暖房が備え付けられているので冬場も安心して観光できます。

山中・渓谷の美しい風景や、終点付近の嵐山での渡月橋など見どころはたっぷりです。季節ごとで彩りが変わる渓谷の情景も、その魅力の1つと言えるでしょう。

日帰りツアーのコースに含まれるスポットとツアーの選び方

同じ嵐山地区にあり、亀岡から嵐山のルートを辿る保津川下りとは反対方向に進行する「トロッコ列車」がセットになってツアーに組み込まれていることが非常に多いです。保津川下りで嵐山へと赴きそのまま嵐山を観光してトロッコ列車で亀岡に戻るパターンと、この2つで往復した後そこから別のエリアに行って観光するというパターンの2種類が中心となっています。

特に後者のツアープランを企画する上では、亀岡・嵐山間を往復する方が時間の効率が良いからでしょう。保津川下りとトロッコ列車以外で、嵐山観光に含まれやすいスポットは渡月橋や天龍寺、常寂光寺などが挙げられます。

紅葉の時期や春の桜シーズンは特に景色が映えるため、人気が高いです。京都の観光ガイドブックやサイトでよく見られる竹林「竹林の道」も、ここ嵐山に含まれます。もし一緒に見ておきたいという方は、コース内容に含まれているかどうか確認してください。

多くのプランでは嵐山で昼食をとるケースが多いですが、費用を抑えたいのであれば各自調達のプランを選ぶと良いでしょう。人気の桜や紅葉シーズンを避けると、価格を抑えられる上に人が少なくてゆったりと観光できるという特典つきです。

せっかく京都に行くのだからメジャーなスポットも一緒に見ておきたいという方は、保津川下り・トロッコ列車と京都市内のスポット巡りのプランをおすすめします。清水寺や金閣寺(鹿苑寺)、伏見稲荷大社といったスポットが一般的です。

ただし観光するスポットが多いほど、1ヶ所ごとの時間の割り当てが短くなるため注意しなくてはなりません。プランを選ぶ際にスポットをチェックするだけでなく、滞在時間や詳しいスケジュールを確認しておくと良いです。

嵐山エリアのスポット1・渡月橋

京都の観光パンフレットなどでも必ずといって良いほど写真が掲載される渡月橋も、嵐山エリアのおすすめスポットです。

全長155mの渡月橋は承和年間(834〜848年)に架けられたとされており、現在の橋は昭和9年(1934年)に改修され完成しました。橋桁など基盤部分は鉄筋コンクリート製ですが、表から見える欄干部分は木造であるため、嵐山の美しい風景に溶け込む姿となっています。

名前の由来は、平安時代に亀山上皇が橋の上空を月が移り行くさまを眺めながら述べた感想が元となりました。嵐山を借景とした渡月橋の風景は絶景で、四季折々の表情を見せる人気スポットです。橋を渡りたいのであれば嵐山エリアで自由行動となっているプランか、きちんとコース内容に含まれているプランを選びましょう。

遠くから少し眺めて終わり、というプランもあるので注意してください。

嵐山エリアのスポット2・天龍寺や常寂光寺などの紅葉の名所

暦応2年(1339年)に創建された天龍寺は、嵐山の名所の1つとして知られています。法堂や方丈など歴史的な建造物、日本国内で最初の名勝に指定された曹源池庭園など見どころが非常に多いです。

また慶長1年(1596年)に建立された常寂光寺も、嵐山では人気のスポットとなっています。

百人一首にも登場する小倉山の中腹にひっそりと佇む姿は風情に溢れ、苔むした林の中を進むと日々の疲れが癒されることでしょう。敷地内にある、京都の街を一望できる多宝塔も忘れずにチェックしてください。他にも日本最古の林泉式庭園が楽しめる大覚寺、シーズンになれば境内にツツジやモミジが彩りを添える宝筐院など紅葉の名所が目白押しです。

もちろん庭園や風景が美しく優雅であるため、紅葉シーズン以外も楽しめます。また渡月橋の北側に位置する嵯峨野の竹林、その名も「竹林の道」もおすすめです。人力車や着物姿の人々も行き交う、情緒に溢れたスポットです。

京都市内のおすすめスポット

保津川下り・トロッコ列車の後、せっかくだから京都の名所も巡っていきたいという欲張りな方には市内名所の1つ清水寺がおすすめです。西国三十三ヶ所巡りの第16番札所として知られ、あの有名な故事にも登場する「清水の舞台」や音羽の滝など見どころがたっぷりあります。

京都市内を見渡せる舞台はもちろん、周囲に溢れる美しい自然や風景を存分に味わえるスポットです。嵐山エリアと同じく、紅葉や桜のシーズンは特に人気があります。清水寺に次いでコースに組み込まれることが多いのが、金閣寺(鹿苑寺)です。

臨済宗相國寺派の禅寺で、文字通り金箔に包まれたきらびやかな姿を一度は写真や映像などで見たことがあるでしょう。京都市東区にある清水寺は嵐山と反対側にあるエリアですが、金閣寺のある北区は嵐山からほどない距離にあるため移動時間のロスが少ないというメリットもあります。

同じくコースに組み込まれることが多い人気スポット・伏見稲荷大社も、伏見区と嵐山から少し離れているため距離を考慮してコース内容を選ぶのも重要です。ただ「千本鳥居」と称される鳥居と、山全体が総本山となっている姿は一見の価値があります。

ゆったり観光を楽しみたい、スポットを1つでも多く回りたいなど目的を明確にしてからプランを選ぶことで失敗が防げます。